村上製作所さま見学レポート



送水口を撮り歩いている人なら必ず目にしたことがあるはず!
ぐるぐるした独特のマークの正体を、送水口の先輩ayaさんがついに突き止めたのが先月のこと。→送水口倶楽部
ちなみにこの記事のめり込み送水口も村上製作所マークでした。


そしてなんとなんと、その村上製作所さまの見学イベントがあるとお誘いしていただき、新橋の事務所にちゃっかりお邪魔してきました。
私なにもしてないのに…有り難いです。
村上製作所さま、名前からして最初は送水口工場のような場所を想像していたのですが、うかがってみると普通の(?)居心地の良いオフィスでした。
案内をしてくださった代表取締役の村上善一氏は3代目で、会社ではすでに生産は行っておらず管理に専念されているということでした。


イベントは写真撮影OK、ブログもどんどん書いて!ということでしたので、お言葉に甘えて書かせていただきます。



いい建て書き。



階段の踊り場に置かれた案内板(サンプル品だそうです)



隣に置かれていた謎のコロッケ定食。これについて伺うのを忘れてしまった…
階段に掛かっていた人物画や、先代の肖像画も村上氏がご自分で書かれたと仰っていたので(めっちゃ上手)、これも手作りなのかな。



うれしいウェルカムボード!
普段は屋上で行うビヤガーデンの来客用に使っているらしい。素敵すぎます。

事務所に入る前からグッと心を鷲掴みにされてしまいました。



中に入って軽く自己紹介をし(ちなみに参加者は7名)、着席をしたら、目の前に広がる送水口のバラバラ死体パーツ。

普段の街歩きで送水口の中身を見ることはないので、無造作にさらされた姿に嬉し恥ずかしな気分です。



袋から出したところ。
ドライバーも用意されていてさらに分解する気満々。



実際に持たせていただきました。
送水口の重さ、なんて今まで一度も考えたことなかったけど、重いです。
衝撃的でした。ほんと重い。手ぷるぷるしてます。
足の上に落としたらきっと骨折するし、いい漬物石になる(しちゃダメ)。



文鎮としても最適。



磨かれた部分とざらざらのまんまの部分。美しいです。



フチの処理も完璧!



送水口の中にバネがあったとは!



このでっぱりがあったら村上製作所の送水口です。*1



途中でスペシャルゲストとして、村上氏のご友人であり長谷川鋳工所代表取締役社長の長谷川善一氏がいらっしゃいました。

この本、よだれの出るようなかっこよさです。。





村上氏撮影の送水口写真上映会。
まさかのスライド映写機!小学生の頃に見たことがあったかどうか…
これでがっしょんがっしゃんと鑑賞するのですよ。とても贅沢。


「東京タワーと一緒に写したくて、後ろの花も変わるし、背景に人を入れないようにしたから、7週間くらい通って撮りました」*2 す、すごい!
カメラもご趣味にされているとのことで、自社製品の一番かっこいい姿を残したいという愛と強いこだわりを1枚1枚それぞれに感じました。
送水口ドアップではなく、周りの環境も含めて撮っている写真が多いのが印象的でした。
あとマンホールが写ると長谷川氏が「これはうちのだ」「これは違う」と横からコメントされていて、お二人の掛け合いもばっちりでした。




徐々にパーティモードへ…。
まだ昼の14時半です。


ここでayaさんが分解をしてみることに!どきどき。


パカッと外れたように見えますが、実は固かった?ようでかなり力を入れてひねっていました。



またしても初めて見るパーツが登場!



ちっちゃいネジ。大切な部品なのでなくさないように。




おもむろに「足で踏んづけてぐっとひねるホースの粋な組み立て方」を熱演する村上氏。






今回はマンホールコースターや、送水口ブローチの作者である金谷氏もいらっしゃっていました。



「それなら」ということで、村上氏ノリノリで撮影用スペース設置。
初めに「普通の(?)オフィス」と書いたけど、すぐにこんなセットが出てくるのはあまり普通じゃないかも。




マンホールチームは長谷川氏を囲んで盛り上がっている!




こちらではayaさんが用意したロゴマーク一覧とにらめっこ。
メーカーが判明していなかったロゴも、村上氏のおかげで続々判明!
一同大興奮です。
(この結果はきっといつかayaさんが記事にしてくださるでしょう…)




昭和28年のカタログ。
パイプっぽさを感じる「上」。



あのロゴマークもばっちり載っている!



実現しなかったという幻のスタンドV型…
これから先つらいことがあったら、スタンドV型が存在したパラレルワールドに思いを馳せて生きていくことにします。



サイヤミズ、コンネクシヨン



このページはB全ポスターにして部屋に飾りたいくらい好きになってしまいました。
もうため息しか出ません…



こういう冊子もありました。
おみやげにといただいた古いパンフレットもそうなのですが、英語表記が多いです。



あと印象に残っていることは、アクリル蓋について。
私はてっきり新しい技術なのだと思っていたのですが、現在は使わない傾向にあるらしいです。
アクリル蓋を割ったときの破片が内側からホースを破いてしまう危険性があるのだとか。

地域ごとに送水口の特色を生むローカルルール(条例ですね)の話も出て、興味深かったです。

設置後のメンテナンスの手間やコストを抑える工夫など、各メーカーのこだわりの話も面白かった!




夜に予定があったので私は17時過ぎに泣く泣く抜けましたが、
このあと屋上にも登ったりしたそうです。うらやましい!


とても刺激的で濃厚な時間を過ごしました。夢のようです。
村上さま、長谷川さま、そしてayaさん、一緒に参加されたみなさま、
本当に本当にありがとうございました!!


送水口レベルが少し上がった気がします。

*1:今回、送水口の仕組みなどについて様々なことを教えていただきましたが、不正確なことを書いてしまう可能性が高いため技術的なことはブログには載せません。ご了承ください。

*2:セリフも記憶なので正確ではないです