守ってあげるよ、いつまでも


「バリー!」
子供の頃、鬼ごっこをしていて捕まりそうになると、体の前で腕を交差させて「バリア」を発動させた経験をお持ちの方も多いと思います。
あれは別に物理的なバリアではなく、あくまでも観念的な、空想上の、あるいは大げさに曲解して形而上学的とも言えますが、要はお互いの暗黙の了解の元で成り立ちうる“空気を読むバリア”、すなわち「エアバリア」というわけです。


えー、さて、前置きにまったく意味はないのですが、今回は物理的なバリアによって守られている送水口をご紹介します。
ちなみに以前にもこうやって、今まさにバリアが張られんとする瞬間を捉えたことはありました。




  • よろい

上下に柵を作って、車や荷物がぶつかってきても、送水口には直接当たりにくいようになっています。
色あせた短剣のステッカーが、無邪気な送水口を守る老兵の象徴のように思えます。






「送水口の前は駐輪禁止です」
みなさん、気をつけてくださいね。
送水口の前が塞がっていると、万が一使用することがあった際に消防隊の人たちが手間取ってしまいます。
なによりも、すてきな送水口がちっとも見えなくなってしまうじゃありませんか。
だから自転車は置いちゃダメ!






  • 4つ子ちゃん

4本並んでそわそわした感じの送水口です。
スタンド型の送水口が複数並ぶと、本当にかわいいですね。
バリアの模様が少々すり切れているのは、誰かが腰掛けたり、子供が遊んだりしたからなのでしょうか。


奥は立体駐車場になっています。
バリアは車から送水口たちを守っていたんですね。






  • 目隠し

なんということでしょう。
バリアのせいで、送水口がよく見えません。
以前「チラリズムに胸をときめかせる」だなんてことを書きましたが、これならいっそ取っ払ってしまいたい衝動が湧いてくるバリアっぷりです。
ただ1つ、青い色とアスタリスクのような格子は、いかにもバリアらしくていいなと思います。






  • マッチョバリア

鉄パイプを軽々と振り回すような筋骨隆々の男が、道ばたにじっと座って考え事をしていて逆に近寄りがたい、みたいな、物騒な見た目の送水口です。
どうですか、このストイックさ。


または、敵に捕らわれて大ピンチ!
看守がぶら下げているあの鍵を手に入れることさえ出来れば…と、懸命に策を練るアクションスターのようでもあります。


これは同じ場所を、夜に通りかかったところです。
鉄パイプだと思っていたのは、お店の駐車場の柵だったんですね。
ということは、送水口は駐車場の見張り番だったのかもしれません。






  • 頭隠して…

送水口の部分は金網でがっちり守られていますが、弱そうなパイプはむき出しです。
パイプの部分に関しては、まさに「エアバリア」状態です。







送水口を守るバリアはいかがでしたか。
壊れないように大切に扱われているということが、送水口好きとしても嬉しい限りです。
まぁ、電気コードでがんじがらめだったり、物に寄りかかられていたりする送水口も大好きなんですけどね。



  • おまけ

本格派KUTU修理職人の送水口さんでした。